隣にいられる幸せ

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【隣 いいか?】


アイリスは声を掛けた人物を見上げた。

「ベックマン!」


アイリスは笑顔で頷いた。


ベックマンはアイリスの隣に腰を下ろした。


「アイリス 鷹の目に何かしたのか?」

「……“何”って…」

アイリスは少し離れたところでシャンクスと飲んでいるミホークを見た。


「…何も……」

「……そうか。 こんなこと聞いてすまないな」

「うううん」

【アイリス こっちで一緒に酒飲もうぜ!】

シャンクスが満面な笑みで手招きしていた。


「ほら 行ってあげな」

「うん」

アイリスは立ち上がった。


「ごめんね ベックマン」

「気にするな」


アイリスはシャンクスとミホークのもとに駆け寄っていった。



ベックマンはたばこを吸い始めた。

「相当 鷹の目に気に入られたな…」



アイリスはシャンクスとミホークのもとにやって来た。


「アイリスは俺の隣な」

「アイリス 隣に座れ」

「…えーっと… !」


アイリスはシャンクスとミホークの間に座った。

「これなら二人の隣に座れるよ!」

アイリスは笑顔で シャンクスとミホークの顔を交互に見た。


「そうだな!」

「………」

ミホークは不機嫌そうな顔をした。



シャンクスはヤソップを見た。

「おーい アイリスの酒と俺の酒…」


シャンクスはミホークを見た。

「あと 鷹の目の酒を取ってくれ」

「はいよ」

「………」


シャンクスはミホークを再び 見た。

「鷹の目 こんな美人で可愛いアイリスが隣にいるのにそんな不機嫌そうな顔するなよ!」

「……それより お前が左腕を失った経緯を知りたい」

「……ああ…それはな……」


シャンクスはフーシャ村での出来事を話し始めた。



「そこで“ルフィ”って言う名の面白いガキに会ってな!」


お酒を持ってきたヤソップはアイリス達のもとに来た。

「お頭 お酒持って来たぞ」

「ああ サンキュ」


シャンクスはヤソップからお酒を受け取り アイリスとミホークに渡した。


「ありがとう。 ヤソップもありがとう」

「どういたしまして。 じゃ 楽しんでな」

そう言うと ヤソップはベックマンの方に歩いていった。



シャンクスはフーシャ村での出来事を話し終えた。

「そして めでたく アイリスとルフィを助け出したんだよ」

「…まさか……自ら 左腕を捨てたとは……」

「…え……自ら…?」

アイリスは悲しい目でシャンクスを見上げた。


シャンクスは安心させるようにアイリスの頭を撫でた。

「捨てたつもりはねェけどな。 よし そろそろ 乾杯しよう!」


アイリス達は乾杯して それぞれお酒を飲んだ。


「………」

シャンクスは首を傾げた。


「どうした 赤髪?」

「この酒 水みてェんだ…」

「酒の飲み過ぎで舌が馬鹿になったのであろう」

「そうなのかなー…。 じゃあ 鷹の目 ちょっと飲んでみてくれよ」

シャンクスはミホークにお酒を差し出した。


ミホークはお酒を受け取り 一口飲んだ。

「……確かに…水みたいだな……」



シャンクスはベックマンの隣に座っているヤソップを見た。

「おーい ヤソップ! これ 酒じゃなくて水だぞ!」

「そんなはずはねェんだが…」

ヤソップは首を傾げながら言った。


「不良品だったのかなァ…仕方ねェ…」

シャンクスは新しいお酒を取りにいった。


ミホークはアイリスの異変に気づいた。

「大丈夫か アイリス?」

「………」

アイリスは下を向いたままだった。


「アイリス…」

ミホークはアイリスの肩に触れようと手を伸ばした。


「!」

その時 いきなりアイリスがミホークに抱きついてきた。



その様子を見たベックマンは気づいた。

「…お酒を間違えたな」

「俺が間違えちまったのか!?」

「いや。 お頭がアイリスに渡す時にな」



ミホークはアイリスの行動に驚いていた。

「…アイリス……?」

「ミホーク…いい匂い……」

アイリスはミホークの匂いを嗅いだ。


そこにお酒を持ったシャンクスが戻ってきた。


「アイリス デザート持って… !?」

シャンクスは驚きのあまり 持ってきたお酒とデザートが乗ったお皿を落とし お酒の瓶とお皿はバリィン!と割れた。

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