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□Venus say〜ロクゼロ ハルゼロ?
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「俺を殺せ…ゼロ…!」意志の通じない体で必死に訴えかける、意志とは反対にソレを殺そうとする体を抑えながら。
「ハルピュイア…」
セイバーを片手に自らを襲う全てを残骸に変えていく。闇に支配されたとは言え、目の前のソレを斬れば全てが丸く収まるハズだった。
しかし、彼には踏み込むことが出来ない。
(何とか…破壊せずに奴を…)


弱き旅人よ 近づいておいで

私の膝元まで


「く…やめろぉ…!!」
言葉とは裏腹に攻撃の手は休むことなく、なおも赤いレプリに攻撃を続けている。
(アイツさえ片づけられていれば…もしや今頃エックス様は…)


私が与えた運命の元で
大人しくしていればいいのに


「ぅ…動けぇ!!」
一瞬の不意を突いて体の自由を奪い返し、切り込む隙を生み出した。
「…!」
それに気付き今度は躊躇無く斬り込む。
「ぐぅ…!」
体から闇が離れたことによりその容姿は元に戻り、静かに地上へと降り立つ。
「ハルピュイア…貴様は…」
静かに歩み寄るレプリに対し、傷つきながらも冷笑を浮かべてみせた。
「…俺のことは気にするな、早くエックス様を…」
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