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□ライバル…?
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「ライカ…話がある」
科学者指令室、そこにシャーロから来たばかりの彼を呼び出す。
「急になんだ?くだらん用なら俺は帰るぞ?」
「緊急事態だとは言え…私用は謹んでもらおうか?」
「何の話だ…?」
彼の言葉にしばらく間を空けるが、迷いなく答える。
「熱斗と出歩くのは止めろ」
「……はぁ?」
「今後、熱斗と出歩くのは止めろと言っている」呆れ果てるライカを横に、炎山は言葉を続ける。「隊員同士に何かあれば大変だからな、今後は熱斗とはプライベートで会わないでもらおうか」
「任務中ならばまだしも、プライベートにまで干渉されるつもりはない」当然の答えを返すが、そんなものは今の彼には通じるはずがない。
「何のためにおまえを呼んだか…分かるか?」
「サーチマンの解析力と分析力が必要だから、だろ?」
「お前が好きだから、だ」
場の空気が一瞬にして変わる。同時に顔が赤くなった炎山、頬を軽く指で掻いている。
「その…なんだ……お前に好意を抱いていると言うか…」
「職権乱用、だな」
彼の側に歩み寄ると、静かに胸元に抱き寄せた。
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