ORIGINAL

□Episode.2
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「この野郎…っ!」

「『この野郎』では無い、教授だ」

教授。そう名乗る男から科学省へ通信が入り、獣化ウィルス、電脳植物、ゼロと呼んだ謎のナビ、勝ち誇った様に自らの計画を口にした所で通信が切られた。

「教授…奴の真意は……」

刹那、室内に電脳植物が発生し、扉を拘束する。

「クソ、こうなったらクロスフュージョンで…」

扉を叩き、突破方法を考える熱斗。しかし側に居た少年、炎山が首を横に振った。

「電波が遮断されている、サイバーワールドから電脳植物を始末するしかない…頼むぞ、ブルース、トランスミッション!」

「そうか、よし…プラグ・イン!ロックマンEXE、トランスミッション!!」



―科学省の電脳空間―



「ウィルスが多い…炎で一気に焼き払え、ロックマン!」

片腕をソードに変え、次々に襲い来る獣化ウィルスを切り捨てていくナビ、ブルース。側で銃を構え、同じくウィルスを撃ち落としているナビ、ロックマンにそう言葉を投げる。

「うん、ヘルズ…うわぁあ!」

しかし、猛攻を僅かに切り抜けたウィルスの体当たりにより体制を崩し、地に屈してしまう。その状況を逃すまいと、ロックマンの上に大量のウィルスが覆い被さる。

『ロックマンっ!!』

現実世界から熱斗の声が届くも、今のロックマンは身動き一つ取れない程にウィルスがのしかかっている。

「うぅ…ねっと…くん……っ!!」

「その程度で諦めるアンタじゃないでしょ、ロック?」

電脳空間に一陣の風が舞った刹那、ロックマンに群がっていたウィルスは全て消去された。そして、うつ伏せている彼の横で剣を手にした女性型のナビが立っている。

「君は…最初にゼロと戦った時に助けてくれた……」

「バルムンクよ、名前はまだだったわね」

肩に剣を乗せ、微笑みを浮かべてみせたバルムンク。
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