ORIGINAL

□Episode.4
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「ね、だから研究所は無いって言ったでしょ?」

寿司屋の前で首を傾げる熱斗に半ば飽きれ顔で話しかけるショウ。そんな彼等の前を仕入用のトラックが走っていった。
中には大量の調味料―あろうことか容器まで巨大である―を積んだトラックも見える。それらを見たメイルとデカ夫は驚嘆の声を上げていた。

「調味料よ!」

「すげぇ量!やっぱ沢山使うんだなぁ…」

「二人共…突っ込む箇所は山ほどあるんだけど……」

二人の言葉を聞き、額に手を当てるショウ。するとデカ夫とメイルは再び熱斗の腕を掴み、寿司屋の中へと入っていく。

「どんな風に作られてるのか気になるわ、行きましょう熱斗!」

「え!?ちょ…ショウ!何とかして……!!」

「ん〜…見学も良いんじゃない?迷惑にならなければ、ね」

「んぁああ!!またそれかよ〜!!」

叫ぶ熱斗を尻目に、デカ夫とメイルは彼を間にエスコートしたまま店の奥へと入っていく。その様子を見ながら、苦笑いを浮かべつつショウも続いた。



「うひゃあ!すっげぇ〜!!」

最初は乗り気で無かった熱斗も、大量のロボットが寿司を握り、次々に流される姿を見て圧巻している。

「これなら低コストで質の良い物が出来る訳だ…資金元にはもってこい、てことか」

「え…何か言った、ショウ?」

彼が静かに呟いた言葉を改めて聞こうとした熱斗だったが、それに気付いて慌てて笑顔を作った。

「いや、何でも無いよ」

「ふぅん…あ、待ってよ二人共ー!」

先に進む二人を呼びつつ、自らも歩みを進める熱斗。一人離れた位置から三人を見ているショウは、羽織っているコートの内側から通信機の様な物を取り出した。

「こちらラグナロク、可能性は八割…後は決定的証拠を掴むだけ」

『了解。そのまま調査を続けて、データはこちらで回収するから』
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