ORIGINAL
□Episode.5
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傷付いた電脳獣が入ったカプセルを前にただ立ち尽くす熱斗とショウ、この二人の様子をモニターから監視していた教授。
「ネットセイバーめ…私の邪魔はさせんぞ!」
部屋の扉が解放され、大量の獣化ウィルスが二人を襲う。
「物量で攻める…か、手っ取り早く片付けるよ!」
「オーケー、こっちは任せて!」
互いに逆の方向へ跳躍し、ウィルスを消去し始めた。しばらくするとショウが動きを止め、コートからPETを取り出し、片手には見慣れぬチップを手にしている。
「S・Dチップ、スロットイン…おいで、バルムンク!」
彼のPETが眩く光り、それを上空へと放り投げると光の中からバルムンクが飛び出し、周囲のウィルスを斬り払って着地した。
「ようやく出番ね、こいつらを全部片付けるの?」
抜いた剣を肩に軽く当て、ショウの方へ向き直ったバルムンク。その間にも飛び掛ってくるウィルスがあったものの、剣と自らの脚で処理している。
「いや、ゼロを追ってもらう…どうやら炎山君が来たみたいだからね」
「相も変わらず勘だけは鋭いわねぇ…良いわ、言ってくる」
それだけを告げると、彼女は電脳世界へと移動した。二人のやりとりを眺めていた熱斗は彼の使っていたチップに疑問を感じる。
「なぁロックマン…あのチップってなんだろ?ナビが実体化したし…」
『解らない…て熱斗君、前っ!細かいことは後で聞こう』
ロックマンの声に反応し、眼前に迫っていたウィルスを斬り裂いた。
「うわっと!それもそうだな、よぉっし!」
自らに気合を入れ直し、大量のウィルスと対峙する。ショウも熱斗の様子を見、微かに笑みを浮かべた。
「これがクロスフュージョンの力…か、なら私も…!」
コートの袖から短刀を取り出し、それを手に再びウィルスと戦い始めた。