ORIGINAL
□Episode.6
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超電脳獣の復活、その衝撃によって教授の研究所は轟音と共に粉塵を巻き上げる。
「熱斗……」
メイルが呟いた刹那、瓦礫の中央付近から一筋の閃光が空へ舞い上がり、同時に二人のネットセイバーが上空にその姿を見せた。
「炎山、ショウは?!」
「解らん…生身の上にこの崩壊では……」
一緒に居たショウ、そして現実世界へと姿を表していた彼のナビ、バルムンクの姿は周囲に見当たらない。上空から二人を探すものの、瓦礫の山と化した研究所から探し出すのは困難を究めた。
「閃…裂…襲…っ!」
微かに声が聞こえた方へ目線を向けると、瓦礫を剣で弾き飛ばして地上へと出たバルムンク、その後に続くショウの姿があった。その様子を見、慌てて側へと降り立った熱斗。
「大丈夫か、ショウ!」
服に付着した粉塵を手で払いながら、笑顔を作ってそれに応じた。
「私には問題は無いよ、超電脳獣を逃がしたのは厄介だけど…ね」
クロスフュージョンが解除されると、炎山と熱斗のPETに科学省からの通信が入った。
『二人共、超電脳獣がインターネットシティで暴れている。このままでは街が危険だ、早くロックマンとブルースを向かわせてくれ』
「大変だ…行くぜロックマン!プラグ・イン、ロックマン.EXE、トランスミッション!」
「プラグ・イン、ブルース、トランスミッション」
電脳空間へとナビを送り出す二人。その様子を眺めていたショウも動きを見せた。
「バルムンク、私も行くよ」
「了〜解っ」
短い返事をした後、彼女の姿はPETへと戻り、ショウの手に収まる。
「頼んだよ…プラグ・イン、バルムンク、トランスミッション!」
即座に彼はチップを取り出し、続けて動作を行う。
「S・Dチップ、スロット・イン、パルス・トランスミッション!」
再びPETが輝きを放ち、その場から彼の姿が消え去った。目の前で起きた二度の不思議な現象に、熱斗の頭は再び悩み出す。
「ショウが消えた…何処に行ったんだ…?」