ORIGINAL
□Episode.7
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超電脳獣を退けた熱斗達。これまで数々の助力となり、それと同時に多くの謎を残している青年、シャイン。科学省の一室を借り、今までの経緯、そして自らの目的を語ろうとしていた。
「熱斗君、炎山君、それに光博士…事情を把握できるのは貴方達くらいでしょう」
「話してもらえるかな…?君の正体、そして目的を」
部屋に招かれた光祐一郎が代表してシャインへ質問をする。冷静な面持ちをした青年はゆっくりと瞳を閉じ、口元を動かし始めた。
「まずは私…いや、『私達』の目的を説明しましょう」
「その口ぶりからすると、君はチームか組織に属しているんだね、シャイン先生?」
「えぇ、アポクリファは…私達のチームは特殊且つ特異な力を持つ者の集まりです。とは言っても、メインメンバーは10人にも満たない程ですが、各々の力は今までの私やバルムンクの働きを見ていただけていれば大まかな想像はつくと思います」
「じゃあ…他にもショウみたいに電脳空間に行ったり、ナビを実体化できたりする奴が居るのか?」
椅子から立ち上がり、身を乗り出して話しだす熱斗。ショウは瞳を開くと彼の方へ目線を向け、更に言葉を繋げた。
「力には『資質』ってものが必要なんだ。私が使っているのは属に空間調和と次元超越って呼ばれる力なのだけれど…この力は調整が難しくて、即座に発動させるにはかなりのリスクが伴ってしまうんだ」
彼なりに曲解して説明はしているが、熱斗の頭では全く理解できてはいない。唯一理解したであろう祐一郎は驚嘆し、机に両手を叩きつける。
「ばかな…そんな技術を一体…!?」
「何か解ったの、パパ?」
「あぁ…だがパパの考えが合っていたとしたら……」