フェイタン短編.1

□ヤキモチ
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先日旅団に新しい団員が入った。
なんとそれはあのゾルディック家のキルアの弟で。
私たちはゾル家に向かうことになった。










ヤキモチ












わざわざ実家に行かなくても、と思ったけど、旅団以外に仕事をしていないフィンは暇だし楽しそうだから、という理由で私とフェイを誘って来た。


なにが悲しくて昔の恋人の実家に、今の恋人と行かなきゃいけないんだ…。


そう思って断りまくったものの、それが逆効果で、なんでそんなに行きたくないのか?と怪しまれ出したので、渋々ついて行くのに了承した。


「ヒュー!すげーな、ここがゾルディック家かよ」


久しぶりに来たそこは、相変わらず標高が高く、相変わらず馬鹿でかい門が立ちはだかっていた。


「これどこから入んだ?」

「その門開けたら良いんだよ」

「…サヤカ知てるのか」

「えっ?う、うん、ほら私キルアと仲良いじゃない!だから来たことあるんだよ!」


嘘ではない。
でも、本当なイルミと仲良くなったからキルアと知り合ったわけで…。


重い門を楽しそうに開けているフィンはともかく、フェイは疑り深いし頭も良い。


早くカルトに会って実力がどんなものか軽く試して帰らなきゃ。


フェイとイルミが顔を合わせるなんて考えただけで悪寒が走る。

嫌な予感しかしない。





「これはいらっしゃいませ」


迎えてくれた執事たち。

あらかじめ来ることがわかっていたからか、紳士的に迎えてくれた。

執事の筆頭が私に声をかけた。


「おや、これはこれは、サヤカ様…」

「あ、お、お久しぶりです」


よく覚えてるなあ、もう1年くらい来てないのに。


「サヤカ様が来られないので寂しがられていましたよ、特にイ「あ”ーー!あああ”ぁー‼︎‼︎」

「…なんねサヤカ」

「いやっ、ああー、あー…ちょっと歩き疲れちゃったなあーって!」

「そうでしたか。ご足労をおかけしました、では奥でお茶をどうぞ」


ああ…早く帰りたいのに、藪をつついて蛇を出してしまった。


「サヤカ変ね。なにか隠してるか」

「な、なにも隠してないよ!」

「おっ、カルトが来たぜ」


そこで登場したのは私よりも小さく、女の子みたいに可愛い男の子、カルトだ。


力の確認はフェイとフィンに任せて、私はお手洗いに行くと言って、いったん部屋を出た。
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