フェイタン短編.1

□ちゅちゅ。
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月に1度の女の子の日。
これのせいで誰しも1度は女子をやめたいと思ったことがあるのでは?









ちゅちゅ。










う…?
なんか、頭が痛いし、腰がだるいな〜と思い、トイレに駆け込んだら。

……ああ、やっぱり。

来るのはわかってるし、もう長い付き合いなんだけど。

でも何度来ても慣れない。


「うぉう〜…」


唸りながらベッドに寝そべる私。


「…サヤカ?」


トイレからリビングに戻らなかった私を気にして、フェイが寝室を覗きに来た。


「どした?具合悪いか?」

「う〜ん…」

「また腹痛いか?」


うん、お腹痛いには違いない。

…んだけど、普段の食べすぎたり冷えてお腹を壊す痛みとは、また違うんだよね…。


「ん〜、痛い…」

「大丈夫か…なにか悪いもん食たか」


私の腹痛が食べ物のせいだと思ったフェイは、原因をうーんと考えてる。


「んーん、そのお腹痛じゃないんだよ〜ぅ…」

「?」


疑問そうに顔をしかめるフェイ。

…そうなんだよね。

一緒に暮らせば、こういうプライバシー的なことも、自然とわかるようになっちゃうものなんだよねえ?

今まで家族以外の男の人と生活したことなんてなかったからなあ…。

うぅ、盲点だった。


「お腹といいますか、もっと下の方が…」

「下腹か?」

「ん〜…下っ腹とゆうか…子宮の辺なんだよね」


エ!?と漏らしそうな顔のフェイ。


「し、子宮て…な、なに、病気か…!?」


とりあえず子宮とかがなにかはわかってるみたいだ。


「あはは、違うよ〜…生理なだけ」

「……セイリ」


片言みたいな言葉に、絶対知らないんだろうなって思ったんだけど。


「セイリて、受精しなかたら子宮から体外に流出する、あれか?」


…意外や意外!

どんなものかどころか、ちゃんとそれまでに至る経緯までご存知とは!?


「そうそう、それだよ、よく知ってたね!」

「昔人体の不思議で読んだね」

「おお…なるほど」


それを聞いたら妙に納得してしまった。

フェイは拷問のプロだからね。

それで読書も好きだから、趣味も兼ねてる拷問のことで、人体に興味があって本を読んでても不思議じゃない。

保健体育で習うわけじゃあるまいし、知らなくても仕方ないって思ったけど。

読書ってほんと勉強になるんだなあ…なんて感心してしまう。

そしてさすがフェイ、なんて思ってしまう。
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