地獄の灯
愛を知らず
愛に怯え
笑うことを忘れた鬼神。
偽りの愛に囲まれ
裏切りに怯え
常に笑うことを選んだ鬼神。
「貴女のその笑顔が、私は虫酸が走るほど嫌いです。」
それでも俺は、笑わないと怖いんだ。
「辛かったら僕が受け止めるからさ。もう気張ってなくて大丈夫。
いつでもおいで。」
今まで何人もそう言ってきた。
神といえど、そう簡単に信じられないよ。
「君さ、もう女の子として生きていいんだよ。もう偽らなくていいんだよ。」
でもな、大王。
それが俺のたった一つの生き方だったんだよ。
閻魔大王第一補佐官、鬼神鬼灯。
その第一補佐官の補佐官として、任命された鬼神。
「貴女が時々見せる、本当の顔。私はそれが大好きです。」
『ーーーーーーっ!』
鬼灯の冷徹夢小説
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