夢小説長編「ハピネス」(完結)
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沙奈が出て行った後、アスマが口を開いた。
「お前ら本当聞いたのか?」
「だからアスマ先生言ってるじゃないですか!聞き間違ってなんかありません!ね?チョウジ!シカマル!」
「僕たちちゃんと聞きましたよ」
「あぁ聞いたぜ。カカシ先生の家から出て行かないんだったらもっと酷い目に会わすって…。」
「だ、そうですよ…」
『何の話?』
イノが言うには昨日、猪鹿蝶の親子で酒酒屋に行き親は酒を、イノ達は好きな物を頼んで食べていたら隣の小上がりから怒鳴り声が聞こえて来たらしい。
良く聞いてると客が店員を怒鳴っていた。
頼んだ鍋が遅かっただの、酒がマズイだの…。
それは…次第にカカシの話になりありとあらゆる罵詈雑言を浴びせられ、店員の「キャッッ」という叫び声と土鍋の割れる音が響いた…が、店員は謝り続けていたという。それでも罵詈雑言を浴びせる女たち…。
騒ぎを聞きつけた他の店員が駆け付け場を収めたと…。
「顔は…良く見えなかったんですが…確かにもう一人の店員が沙奈チャンって呼んでたんです…。だからきっと…。」
カカシの顔がみるみる変わる。
『女たちの顔は見たのか?』
「……良く見えなくて。でもリーダー格の女の名前はハッキリ聞こえました。」
「あぁ…ユキメって言われてたな」
「聞き覚えあるか?」
『…覚えがありません。
捜し出して吐かせます。』
「止めとけ…お前が出れば更に沙奈チャンへの風当たりは強くなるぜ?」
「…忍が一般市民、及び同胞を傷付けるのは御法度だが、今回の場合はなぁ…。沙奈が自分でしたと言っている限りどうにも対処出来ん。」
『クソッ…』
そこに居た全員がカカシの放つ殺気を感じ取っていた。
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