夢小説長編「ハピネス」(完結)

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「ヤマトさん送ってくれなくても大丈夫ですよ?」



「…僕が送りたいから。
そういえば同い年だよね?敬語止めにしないかい?
あとヤマトで良いよ」




「そう?じゃあ…私の事は好きな呼び方で呼んで」




夏の暑い午後…ヤマトと二人で街を歩く。



「それ…暑くない?」


「ん?パーカー?」


夏の暑い日に長袖のパーカーを着る沙奈。
ヤマトは沙奈が長袖を着ている理由を知っている。



「…気にしなくて良いんじゃないかな?」



「うーん…。じゃ、脱いじゃお」



沙奈がパーカーに手をかけジッパーを下げる。
ヤマトが記憶していた身体とは明らかに違う身体付き。


腕の注射痕は殆ど消えており、むしろ青白く細い腕に驚く。
あの豊満な胸は小さくなり、噎せ返る程の色香を放っていた身体では無い。




「…ちゃんとご飯食べてるのかい?」




「うーん。夏バテかな。あんまり食欲無くてアイスとか素麺とか冷たいモノばっかり食べてる」



「ちゃんと栄養の有る物食べないと身体保たないよ?
アンコさんは血色良くなったって言ってたけど僕はそうは思わない」




アンコがお世辞を言ったの位は自分でも分かってる。





「カカシ先輩と上手くいってないんじゃないかい?」



「やだな〜皆して〜。
大丈夫普通だから!」



普通ってなんだい?

と口元まで出かかったヤマトが感じた気配。




「沙奈……。ちょっと僕と散歩しようか?」



「え?ちょっと!」




ヤマトに腕をグイグイ引っ張られその場をあとにした。













「どーしたの?カカシ?」




『ん?イヤ…何でも無いヨ…。
それより明日アキの無事帰還を祝って飲み会が有るけど来るよね?』




「んー。何か私あんまり皆に歓迎されてない気がするのよね…。」




『何言ってんの…8年ぶりに帰って来たんだから皆喜んでるに決まってるデショ?』




「フフッ…相変わらず優しいのねカカシは。
じゃあ…行こうかな」






カカシと親しげに話す金髪のくノ一。


【山中アキ】


山中イノの年の離れた従姉であり
8年ぶりに潜入捜査を終え木の葉へと帰還した。





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