夢小説長編「ハピネス」(完結)

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『今日はずっとここにいるから寝て良いよ』



「でも…カカシも寝なきゃ身体に悪いよ?」



『んじゃ…』



沙奈の寝ているベッドにゴロンと寝転がるカカシ。



「怒られちゃうよ?」



『大丈夫。おいで』




手を広げ待ち構えるカカシ。



「……病院だし…」



『あれ?何か…エッチな事すると思ってる?』



「え…。だってカカシ…我慢出来るの?」


『出来るヨ〜。だからおいで』






カカシの腕の中にスッポリと収まり抱き締められ目を綴じる。





「…ね……カカシ……ベスト邪魔」




『ん〜。邪魔だし暑いね』




カカシは額当てとベストを外し口布を下げてもう一度沙奈を抱き締める。




『…暑いね…』




「うん…暑い…でも…幸せ。
カカシが隣に居てくれるだけで私は安心するし、温もりを感じられるだけで幸せ」



『うん』




お互い好きで幸せを求めてた筈なのにいつの間にかお互いの理想を押し付けてた。



総てを手に入れたい。



総てを知りたい。




好きになればなる程その想いは増して行って結局お互いを苦しめた。


過去の恋愛に嫉妬し、疑心暗鬼になった。




『沙奈…聞いてくれる?
オレの話』



「ん…うん」



カカシは山中アキと付き合ってた頃の話を始めた。



19歳〜20歳の時当時暗部の先輩だった2つ年上の山中アキと付き合った。



『オレ…ろくでもないヤツでさ…アキと付き合ってたけど色んな女とも関係を持ったんだ。
でもアキは何も言わなかった。
何も言えなかったんだと思う。
ガキだったオレはそれが…心地良いって思ってたんだ。
アキが潜入捜査の長期任務につくって知った時…オレは別に何も思わなかった。
けど…アキにどんな言葉をかけて良いか分からなくて。
何も考えずに発した言葉が[待ってるから行っておいで……。]って…軽い気持ちだったんだよ。
アキの気持ちも考えないで…。
期待を持たせたのもオレ。だからちゃんとアキにも謝らなきゃいけない』




「うん…。ちゃんと話してくれてありがとう」




『写真は本当…忘れてたんだ』




「うん」




カカシは沙奈のオデコにキスを落とす。





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