マギ

□14夜 ネクロポリス
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『うわっ、すっげー砂煙だな…』

「ゲホゲホ…
うわっ、目に砂が……」

「すごいね…」

「なんだよ…………
広いばっかで何もねーじゃねーかよ…」

『ハズレじゃねーの?
何もないし…』

「おっ?」

『どした、アリババ?』

「やっと何か見つけっ…」

『!!
止まれ、アリババ!!
この先はー!!』

メリッ…


ヤベェ!

変な音がした!!

「え…」

そーっ…とアリババは出した足を引っ込める


アリババの足元には半端じゃない高さの溝がある

しかし、よく見れば家が密集していることが分かる



ヒュオオオオオ…


止まった時間が動き出したかのように風がないた

そしてそれに連動するかのように景色が晴れた



目の前に広がるのは古代都市

都市に広がる木々は青々としげっている

「「『はぁ〜〜〜………』」」

この景色に溜め息がこぼれる

「すげぇ……
こりゃ、お宝どころじゃねえ………
未知の古代都市そのものが眠っていやがった……!」

『……あれ…?
オレ…ここ知ってる…?』

フッと頭に浮かんだ風景

よく誰かと走っていた場所…

よく怒られた場所

「カイ?」

『あ、わりぃ…
ボーッとしてた…』

「どうしたんだ?
お前がボーッとするなんて珍しいな」

『古代都市に見とれただけだよ!』

「ふーん…
なぁアラジン、カイ、行ってみようぜ!」

『何処に?』

「何処に?って…
この街のどこかに俺たちの目指す“宝物庫”があるはずだ…
まずはあの…一番目立つ塔から行ってみよう!」

『いいね!』

「うん!」

『で?
降りる場所は?』

「……どっかにあるだろ……」

『探すか……』

「そうだな」

「そうだね」

『よし、競争だ!
ゆっくりしてたら領主が来るかも知れないからな!』

「だな!」

「んじゃよーいドンッ!」

タッと走るアラジン

『「あ!卑怯だぞアラジン!!」』

アリババとオレは一足遅れて階段探しを始めた













『あったーーーー!!!!!』

「「えっ!?」」

『二人とも!
早くこい!!』

アラジンとアリババは走ってこっちに来る

「何処にあったんだ?」

アリババがオレの肩に手を乗せて聞く

『ほら、ここ!』

オレは目の前にある階段を指差す

「こんなとこに階段があったのか!」

「よく見つけたねー」

『まーな!
んじゃ降りるか!』

「そうだね!」

「オレに続けー!」

『あ!アリババずりーぞ!!』

アリババはオレを押して階段をかけ降りる

『ならば…!!』

ふわっ

『オレは浮遊魔法だ!!』

「なっ!?」

『ズルとは言わせないよ!
オレを押したお前が悪い!』

「クスクス…
大人げないなぁ…カイくん…」

アラジンは小さく笑う

『大人じゃないから大丈夫だ!』

「いや、そういう意味じゃねーよ!」

『わかってるって!
しゃーねーな、降りてやるよ!』

オレは浮遊魔法を解いた


「にしても…………」

『ん?』

「すげーよな〜、ここ
こんなに立派な街なのに誰もいないなんてよ〜」

『そうだな……』

「うん」

『「「…………」」』


静かだな…………

アリババの足音しかしないって…………

不安になってくるわ…………


「フッフッフッ、オレはいいことを思いついたぞ」

『どうした?
静かすぎておかしくなったか?』

「え、ひでぇな…………」

「何を思いついたの?」

「ここをアリババパークと名付けよう!
なんせ、俺が一番に発見した街だからな!」

『ガキか…………』

「ひでぇな…………

いや…………違うな」

『あってたのか!』

「そっちじゃねーよ!
俺たち3人が見つけたんだから……」

『アラジン・アリババ・カイパーク……とか言うんじゃねーだろーな?』

「!!
なぜわかった……」

『いや、誰だってわかるわ!』

「まあ、いいや
俺が市長でアラジンが副市長、カイが副副市長だ!」

「キャー素敵!!」

『副副って……あるわけねーだろーが!』

「んじゃ領主」

『死んでもその役職は嫌だ!』

「だよなぁ」








しーーーーーーん…………






話が続かない…………
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