マギ

□0夜
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オレの住んでいる街には名前がない

昔はあったらしいんだが、消された

街も人が来なくなって今ではオレ1人

さみしいなんて言葉はどっかに捨てた

だってアイツが遊びに来てくれたから


でも、そんな日は長くは続かなかった

アイツは「また来る」と言ってから全然来なくなった


アイツが来なくなって今日で5年


いつものようにアイツが教えてくれた不思議な技の練習をする


『〈(バララーク)〉……』


右手に力を集中するとバチバチと音が出る


でもそれは長時間ももたず消滅する



『……はぁ……
アイツ……いつになったらくるんだよ……
なぁ?』


オレは小さいときから見えていた黄色い鳥にはなしかける

チチチッ

黄色い鳥はそう答えた




ぼんやりすること一時間


黄色い鳥が騒ぎ始めた

『ん?どうした?』


黄色い鳥はチチチッとしか言わない

オレはなんとなくだがヤバい事が起きると思った



鳥達が騒ぎ始めて数分後



ドドドドド……



ここからそう遠くない場所に巨大な塔が出現した


『な、なんだよ……アレ!』


オレはかなり驚いた

あんなの生まれてこのかた一度も見たことがない!

出現した塔に黄色い鳥達が集まっていく

オレの隣を飛んでいた鳥もだ


チチチッ

黄色い鳥はオレにはなしかける

『着いてこいって?』

オレがそう聞くと黄色い鳥はチチチッと答えた

『わかった
案内してくれ』


オレはそう言って黄色い鳥についていった






走ること数十分


『で、でけぇ… 』


オレは巨大な塔についた


『何の塔なんだ?』


オレは塔についている石の階段を登っていく


古代遺跡でもないし…



チチチッ


黄色い鳥がオレの耳元で鳴く


『?入るのか?』

黄色い鳥に聞くとチチッと短く答えた


『わかった…

ところで……入り口ってどこだ?』


塔には入り口らしきものは見当たらない

まあ、さわりながらぐるっと一周すれば大丈夫だろ!


『いってみよー!』







ぐるーーーーーーーーーっと一周し[グンッ]


変な感触がしたと思ったら……




引き込まれたぁぁぁぁ!!!!!!






ちょっ!眩しいって!



あ……おさまった……


そうっ……


オレはゆっくりと目を開けた


『!!』


目の前に広がっていたのは美しい世界

手を伸ばせば届きそうな場所に綺麗な星がある……


『……もう少しで……』


オレは星に向かって手を伸ばす


『届い[グンッ]たぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!!?』


あと少しでまた引っ張られた



そこでオレは気を失った


もう少し耐えろよ……オレ……
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