マギ

□8夜 迷宮の中
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「にしても穴だらけだな〜」

周りをみれば入口が沢山ある

「全部同じに見えるし…」

『見るだけで頭が痛くなるよ…』


「アリババく〜ん、カイく〜ん!」

『ん?』

オレとアリババはアラジンのいるところに向かう

『なに?
なんかあったの?』

「うん!
見ておくれよ!
この穴の隣の壁に、何か描いてあるをだよ」

アラジンの指差す壁を、じっとみる…

「あ!ほんとだっ!」

壁にはうっすら〜と×印

『意味はわかんないけど他にもありそうだな!
探してみようぜ!』

「そうだな!」

「探してみよう!」






「あった!
こっちは◯印だよ!」

『こっちは△だ!』

「こっちは…何の印かわからん!」

『ぶはっ!なんだよ、それw』

「ほんとなんだって!見てみろよ!」

オレはアリババの隣に立つ

「ほらっ!」

指差す壁には‡牛と描かれた変な記号

『うわっ…意味がわかんねぇ…』

「だろ?
まだありそうだな…しらみ潰しに探していくか!」

『そうだな』



















30分後…


オレたちは地面に寝転がった

「◯、×、×、◯…
多すぎてわけがわからないね〜」

『もう…記号は見たくねぇ…』

「◯が多いから◯印が正解の道なんじゃあないかな?」

「んな単純なわけねーだろ!」

『単純だったら既に攻略されてるって…』

「うーん…どの記号が正解なんだろうね?
ウーゴくんわかる?」

『わかってても答えてくれないって!』

「え?なんでさ?」

『何でって…
ウーゴくんは首から上が出てこないだろ?
だからだよ!』

「そっか…」

『だから、オレたちで頑張って解こうぜ!』

「うん、そうだね!」

『アリババn「あー!!」
な、なに!?』

び、ビックリしたぁ…

「もしかして……」

『なんだよ…?』

「おい、おまえら
印のついてない穴を探してくれ…」

『印のない?』

「う、うん
いいよ?」

印のない穴ね…

よく思い付いたな……




「あったよ!
あの穴一つだけ印がなかったけど…?」

『答えがわかったのか?』

「ああ……」

ツカツカとアリババは印のない穴に向かって歩を進める

「……??」

アラジンはまだわかってないようだ

「アラジン、カイ
これが、正解の道だ!」

ばんっと岩肌をたたく

「ええっ!?
何も印がないのにどうしてだい?」

「ふふふ……それはな…」

『じらすなよ?』

「わかってるって
なぁ、ふたりとも
これらは印と言えども大きさも筆跡もバラッバラ……
つまり、人間が手で描いたもんだと俺は思うんだな…」

「う、うん
そうだね」

『言われてみればそうだな』

「そんで、これは誰が描いたもんだと思う?」

「うーん……
僕らより先に入った人じゃないかな?」

「そう!
この【迷宮(ダンジョン)】ができたのは10年も前!
その間、沢山の人間が俺たちより先にここへ来てるんだよ!
最初の奴なんかそりゃ迷っただろうぜ
なんせ、なんの印もないからな
俺みてーに、適当に穴を選ぶしかなかったはずだぜ…」

『ふむふむ……』

「だが、ここは【迷宮】
正しい道もハズレの道もある
おまえら、自分が選んだ道が、もし行き止まり立ったりしたら……どうする?」

「……うーん、戻ってくるよ
他の道を試してみたいし」

『オレもだな……』

「そう!!
きっと彼らもここまで引き返してきた!!
でもこんなに数が多くて似たような穴だ、何度も入り直したら、前にどの穴に入ったのか入ってねーのか、わけがわからなくなっちまうと思わねーか……?」

『言われてみれば……』

「そうか!!!
それで、もう入った穴に印を付けたんだね!?」

「その通り!!!」

「もうわかるな……?
ここの攻略者は通説で約一万人
そんな大勢が行き止まりね道に一つ一つ印を付けていったら……どうなる?」

『ハズレの道は全部印だらけになるな』

「うん!
でも、たった一つ…この穴だけ印がない…」

「つまり…つまりこの穴こそが……」

『「「正解の道ッッ!!!」」』

三人綺麗にハモった

「行くぞアラジン、カイー!!」

『ああ!』

「ヤッター!!」

ダッ

三人は正解の道へ入っていった
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