マギ

□11夜 アラジンの正体
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ピチャーーン…

ピチャーーン…







カツーン

カツーン


『!!』

「!!」

規則的な音

水が落ちる音に混じって聞こえる音

迷宮(ダンジョン)】の中ではあまり聞かない音

『アリババ……』

「ああ…
誰か来た…」

アリババは急いでランプの明かりを隠す

「オレが見てくる…
お前はここにいろ…」

『わかった』

アリババは忍び足で入ってきた場所に向かう

待つこと数秒

アリババが戻ってきた


『どうだった…?』

「ああ…ヤバイやつが攻略しに来やがった

だが、まだ向こうはこっちに気づいちゃいねぇ…
ここはやり過ごs『あ、アリババ……後ろ…』なんだよ…?」

アリババはゆっくり振り向く

「わああああああ!!」

アリババは背後に立つ少女に驚きオレの隣にくる

アリババの気持ちはわかる

なぜならオレもさっきまで気づかなかったのだから…

『ん?
あれ?キミって…市場にいた子じゃ…?』

アラジンが鎖を切った女の子が目の前にいる

『!!』

足を見たらまだ鎖があった

まだ…解放されてないのか…

腐った世の中だ…

「ああ…
なんでここに?」

「……」

「おーい…もしもし?
反応しろよ」

『おーい?
聞こえてる?』

オレは少女の目の前で手を左右に振る


うーん……反応なし






ジャリッ

『!!』

「こんなところにいたのか」

突然聞こえた声

その声にアリババも反応し声のした方を見る

「手間かけさせてくれたな」


入ってきたのはいかにも高貴な分類にはいる男といかにもヤバそうな雰囲気を出すがたいのいい男


アリババの顔を見ればわかる

一番会いたくなかった人物だということが…


アリババの考えた猿芝居も領主(らしい)には通じず素通りされた


そして領主はオレの隣で眠っているアラジンの前に行く

「お待ちしておりました、マギよ」

領主は恭しく片膝をつき、右手を左胸に当ててアラジンにそう言った

「10年待ったよ
君が僕の前に現れるのをね」

領主は小さく笑う

オレはそれが不気味で仕方なかった





それにしても…アマトってなんなんだ?

それに…マギってなんなんだ?

だれか…教えてくれよ…
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