短編

□苦労人さん
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ここは、とある洞窟の中にある迷宮。おや?

ぎゃあぁぁあぁぁぁあああ!!!!

アハハハハハハハ!!!!!

ゴロゴロゴロゴロゴロ!!!!!

何やら一人の叫び声と、一人の笑い声、そして、何かが転がるような音が聞こえてきた。それは、サトシのポケモン、マグマラシとワニノコの声であった。そして、その二人の後ろには二人を追いかけるように転がる、巨大な岩があった。

マグ「ワニノコー!何さこれー!?」
ワニ「えー?不思議のダンジョン体験ー!!」

因みに二人は、背後の岩の音が大きいため大声で会話をしている。

マグ「不思議のダンジョンで岩が転がってくるって無いよねー!?」
ワニ「不思議のダンジョン難易度鬼ー!!」
マグ「最悪だー!!(泣)」

二人は、不思議のダンジョンに似た、迷路のようになっている洞窟で探検をしていた。しかし、そこはゲームのダンジョンとは比べ物にならないくらい難易度が高い場所であった。上から水が降ってきたり、壁から槍が出てきたり等、今も岩に追いかけられている。マグマラシはこの状況に涙が出る程参っているが、ワニノコはこんな状況でさえ楽しんでいる様子である。

ゴロゴロゴロゴロゴロ!!!!!

岩の勢いは止まることなく二人を追いかける。そんな状況で、マグマラシが考えていることはただ一つ、

マグ「出口!出口どこー!?」
ワニ「あ!明かりが見えるぜー!!」
マグ「突っ込むよー!!」

ズサー!

間一髪、脱出出来たようである。無事であることを確認すると、マグマラシはその場に座り込む。

マグ「ゼェ、ゼェ、ゼェ…」
ワニ「あー楽しかった!」
マグ「どこが!?命の危機だったじゃん!寿命縮んだよ!」
ワニ「ちょっとぐらいスリリングな方が楽しめるだろ!」
マグ「スリリング越してるから!も〜ヤダよ〜…」
ワニ「えっと、次は…」
マグ「まだ何かやるの!?少しぐらい休憩させてよ!」
ワニ「んじゃ、U○Jのアトラクション全制覇ー!!」
マグ「いやー!!」

その後、二人は本当にUS○のアトラクション全制覇したとか…。さらに、ワニノコの要求で絶叫マシンは2回乗ったとか…。

マグ(ぐったり)
ベイ「大丈夫…じゃないわね」

うつ伏せでぐったりしているマグマラシにベイリーフは声をかける。その声は心配もあったが同情の気持ちもあった。

マグ「つーかーれーたーよー」
ベイ「大変よね〜。毎日毎日ワニノコの相手して」
マグ「ワニノコはすごい楽しそうなんだけど、僕にはキツイよ〜」

マグマラシは毎日ワニノコに振り回されており、疲労はかなりのものだった。ワニノコ本人には悪気はないのだが。そこで一つ、ベイリーフにある疑問が浮かぶ。

ベイ「じゃあ何で断らないのよ?」
マグ「え?」
ベイ「疲れてるから嫌だって言ったらいいんじゃない?」

ベイリーフの言うとおりである。素直に嫌だと言えば、ワニノコも少しは控えてくれるかもしれない。あくまで‘かも’だが。

マグ「……あ〜そう言えばそうだね」
ベイ「気づかなかったの!?」
マグ「よし、明日言ってみよう!」
ベイ「ま、頑張ってね〜」

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