狩人

□星と月とハンターたちの宴U
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第2話 ハンター試験

私が自己紹介をしたことで思い出したのか、黒髪の少年が嬉しそうに自己紹介を始めた。

「そうだったまだ名前言ってなかったよね!おれはゴン、ゴン=フリークス。よろしくね!えーと、リノさん?」

年上だからか一応さんづけでこちらを呼んだゴンに苦笑しながらリノでいいよと声をかける。

「あんまり敬称付けて呼ばれるのに慣れてないから名前で呼んでくれると嬉しいな」

「そっか分かった!じゃあよろしくね、リノ!」

「ってこっちは無視かよ」

疎外されたように感じたのか銀髪の少年が若干不機嫌に抗議の声を上げた。
その声に気付いたゴンがあわてて紹介してくれる。

「あ、こっちはキルアだよ!」

「よろしくね、ゴン、キルア」

改めて名前と共に挨拶をすると変な奴ではないという認識が生まれたのか少し空気が柔らかくなったみたいだった。
が、じろじろ見ていたことには変わりないと思っているのかキルアの視線は信用しているものではなかった。
その視線を受けながら私は困ったように笑うしかなかった。
そんなこんなしているうちに出口に着いたらしく、暗かった視界が一気に光でいっぱいになった。




【ヌメーレ湿原】通称詐欺師の塒


地下道を抜けたらそこは湿原でした。
地下道も嫌だったが湿原は靴が泥だらけになるからもっと嫌だ。
と湿原を見ながらしかめつらしていると、出口が閉まり始めた。
なるほどこれで脱落者を絞るのか。
感心して見ていると近くにいたゴンのそばに金髪の青年とのっぽの青年が近づいてきた。
のっぽはなぜか上半身裸だった。

「ふいーひと段落ってとこかあ?」

「ゴン!隣にいるのは誰だ?」

「クラピカ、レオリオ!さっき仲良くなったんだ」

「リノ=セラスティア。リノでいいよ。よろしく」

にこっと笑って自己紹介すれば二人も同じように返してくれた。
金髪の青年はクラピカ、のっぽはレオリオというらしい。
なぜ上半身裸なのか聞いてみたら走るのに邪魔だったからと返答されたので、生温かい視線を返してあげた。
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