中編

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「大変だったねー···。でもりんごに会えたのは、羨ましいなぁ。」

「まぁ楽しかったよ。でも、いろんな人に迷惑かけちゃったし···。」


気が付けば、私はプリンプに帰れていた。
エコロは、私は時空を超えるのに慣れてないから、途中で気を失ってしまったのだろう、と言っていた。

向こうで過ごしていた1週間、こちらの世界ではやはり私は消えてたようだ。
その間、アミティ達は私を捜索したりしてくれたらしい。
当然見つかるワケがなく、途方に暮れていた時、私が戻ってきて姿を現した。

戻ってきたら、すごく心配されるし泣かれるし罵倒されるしで、それはもう大変だった。
でもそのおかげで私は、帰ってこれたんだと実感した。
しかし、皆に迷惑をかけてしまったのには変わりない。


「無事に帰って来たし、何よりだよ。」

「そうだねー。直接お別れ言えなかったのは、ちょっと残念だったな。」

「お別れ、出来なかったの?あたしもいつも出来ないけど···。」

「んー···あ、でも手紙を残してきたよ。」


最後にりんごに渡したのは、三人に向けての手紙だ。
1週間お世話になったことへのお礼、また会おうね、という簡単な内容だ。
でもそれが一番伝えるべきことだったと思う。


「あはは、サユらしいや。···きっとまた、会えるよね!」

「···私もそう思うし、りんごもそう言ってた。」





私が向こうに行った理由は結局分からないけど、それが災難だったとは思っていない。
幸運に、異世界の友達に会いに行けたとだと、そう思うときもある。


たとえ世界が違うとしても、私達は友達。
これを気付かせるために、私は向こうの世界に飛ばされたのかもしれない。
きっとまた、騒動と共に会える日が来るだろう。







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