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□目を覚ませば闇
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[土方side]
総悟からの緊急ボタン作動を受け、GPSを辿ってきてみればそこは既に血が舞っていた。
「御用改めである!!大人しくしやがれ野郎どもぉお!!」
無理矢理空けた穴から入り、急いで加勢する。
「おりゃァアアアア!!」
――ザシュッッッ!!!
(―…………おかしい。何処を見渡しても名字の姿が見つからねぇ)
「…総悟!!名字はどこに行った!!」
――キンキンッッ!ザシュッ!
「…――まさかっ…!!!」
急に顔を蒼白にし一心不乱に倉庫の外へ走り出した総悟。俺もその後に続く。
―――ブゥゥウンッッッ!!
「―…っ!!!
…土方さん!コイツらの頭、名前を連れて逃げやした!!!」
「なんだと!!??
チッ!…―おい、近藤さん!こっちは任せる!俺と総悟は名字を連れ戻してくる!!」
「分かった!!こっちは任せとけ!」
……………
それから俺達はあらかじめ渡しておいた携帯のGPSを辿って名字が連れ出された場所に向かった。
――ウ”ウ”ーー!!
「―……すいやせん、土方さん。俺の力不足です」
「…今更んなこと気にすんじゃねぇ。とにかく今は名字を助け出すことが最優先だ」
「………――名前っ…」
(―……名字、無事でいてくれっ…!!)