カフェ・ギムナジウム

□6.苦悩の楽園
2ページ/4ページ

森田の言葉に、院長は鼻を鳴らした。

「うちのパクり? ま、いずれは出るかと思ったけどね」

「正式には未発表ですが、私が調べたところによりますと、女学院として男性の集客を狙っているようです」

「…ふ〜ん…うちの二番煎じね。どんなコンセプトかしら?」

森田は胸ポケットから小さな手帳を取り出した。どうやら情報はネット上ではなく、極秘ルートで手に入れたらしい。

「ミッション系の女子校で、調理係にも女性をそろえ、『シスター』と呼ばせるらしいです。お客様を交えた交流会や、生徒にもお客様とのコミュニケーションを大切にさせる…いわば、メイドカフェの女学院版ですね」

「それで? メニューは?」
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ