カフェ・ギムナジウム
□6.苦悩の楽園
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森田の言葉に、院長は鼻を鳴らした。
「うちのパクり? ま、いずれは出るかと思ったけどね」
「正式には未発表ですが、私が調べたところによりますと、女学院として男性の集客を狙っているようです」
「…ふ〜ん…うちの二番煎じね。どんなコンセプトかしら?」
森田は胸ポケットから小さな手帳を取り出した。どうやら情報はネット上ではなく、極秘ルートで手に入れたらしい。
「ミッション系の女子校で、調理係にも女性をそろえ、『シスター』と呼ばせるらしいです。お客様を交えた交流会や、生徒にもお客様とのコミュニケーションを大切にさせる…いわば、メイドカフェの女学院版ですね」
「それで? メニューは?」