main*

□CAT FOOD
1ページ/8ページ


毎日毎日、ほぼ同じことの繰り返し。



朝、起きると真っ先に準備運動をして自室で軽く筋トレをする。

朝食が用意できても、あたしが呼びにくるまでは出てこない。

自分からというのは、居候の身ということもあってか遠慮しているようだった。


朝食を食べ終わるやいなや、真っ先に彼は重力室へむかう。

そのまま昼過ぎまで出てこない。

そしてまたあたしが昼食の用意が出来たことを知らせにいく。


「うるさい。さっさと扉を閉めろ。」



文句だけはいっちょ前に言うけれど、それから数分すれば彼はリビングへやってくる。


席につくなり凄まじい速さで昼食を掻き込むと、ゆっくり話す時間も与えてくれないまま再び重力室へ。


そのまま夜まで出てこない。



「観察するのも飽きちゃうくらい、規則的だわ。」



ブルマが言った。


ちょうどカプセルコーポレーションに遊びに来ていた悟空の妻、チチは笑いながら紅茶をいれる。



「だども…ちゃんと食事をとって、家にいるだけでもえれぇもんだべ〜。

悟空さなんか、ちょっと修行にでちまったらそのまま年単位でけえってこねぇんだ〜。」


「それは確かに困り者ね………。」



チチの苦労を思いブルマは頷く。



「放し飼い同然の孫くんは、まだ納得がいくけど……ベジータ…あいつは、猫みたいなものなのよ。

絶対あたしたちとは馴れ合わないし、構おうとすると威嚇されるし、何もいわず家を出ていくこともあるけど

ここが自分の住みかっていう認識はあるのよ、きっとね。

だから絶対帰ってくるし、食事やらなんやらはあたしたちも用意はするわけよ。

まあ、あいつにとっては単に都合がいいだけかもしれないけどね。」


「まあ…ベジータさにとっても、居心地が良い場所なんだべ。

カプセルコーポレーションは。」


「居心地…ねえ。」



今はおやつ時。

きっとベジータは重力室でトレーニングの真っ最中だ。


…また派手にぶっこわさなきゃいいけど。


頬杖をついてため息をつくブルマをみてチチは微笑んだ。



「ブルマさは、ベジータさのことが好きだべか?」

「えぇ?!

やだ、チチさんたら。へんなこというわね〜!」


目を丸くするブルマ。その肩をチチはちょいちょいと突く。



「照れなくてもいいだよ。でもなブルマさ。

サイヤ人の女房てのはてぇへんなんてもんじゃねぇだぞ〜」
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ