僕らの心 長編

□甦る
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「…1度しか言わないからね」

「あぁ…」



その途端不思議な紫色の空間に私と閻魔だけが浮いた

…閻魔の幻術か

この世の全てを無視した閻魔の世界

閻魔は空高く閻魔帳を投げた

頁のめくれる音が響く

なんだか水の中にいるみたいだ

「死者を生き返らせる。
これは自殺の次の大罪だよ。
だから、太子
どうか、どうか

自分を見失わないで」







閻魔帳が私の手に落ちる







死者を生き返らせる
○妖の魂をひとつ。
○妖、または人間の肉体
○閻魔の血



「…これだけか」


「結構難しいんだよ?妖なんてそんなにいないし。あ、鬼男くんは違うからね。肉体とか相手殺さないとダメだし。あと、俺の血?俺の血は忠誠を誓う人にしか渡さないよ」

「そうか。ありがとな」

閻魔帳のその頁を破る



閻魔の空間が終わると同時に

閻魔の体が薄くなる



「近々、また会うだろうな。閻魔」


太子はニヤリと笑った
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