職場で繋がる

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滋賀県 近江
今日も眩しいくらいの快晴。


『おはよう、空丸』

「おはよう。
ごめん 姉貴、今日 部活で遅くなる」

『分かった。夕飯は作っておくから安心して』


朝食の支度をしながら、次男の空丸と今日の用事を伝え合う。
これが日課。

朝食の準備が整ったら、寝坊助の天火と宙太郎を起こす。
これは、空丸と私で当番制。

朝食を食べたら、空丸と宙太郎を見送り、私も仕事の準備。


『行ってきます』

「おう、気を付けて。
そうだ 灯。俺、今日 面接に行くから」

『え⁉』

「まぁ 前の仕事も辞めたしな。家計も厳しいし、灯だけに稼がせるのは流石にまずいだろ」


驚くべき会話をしてから家を出る。朝から驚かせないでほしい。そういえばどこに面接に行くのか聞くの忘れてた。

曇神社をでて、歩いて数十分。職場のカフェにつく。
中に入ると、コーヒーの良い匂いが漂う。カウンターで制服を着た男性が私を見て微笑んだ。
私の彼氏であり、この店の店長である金城 白子。


『おはよう、白子』

「おはよう、灯。着替えたら コレ飲んでみて。新しく仕入れた豆なんだけど」

『美味しそう、すぐに着替えてくる!』


コーヒーが冷めないうちに、と急いで更衣室に入り制服に身を包む。仕上げに髪を一つに纏めれば完成。

カウンターに戻り、コーヒーを口に含むと、苦くて香ばしい特有の味。
「美味しい」と呟けば、白子は嬉しそうに「良かった」と笑う。

コーヒーを飲み終わったら 台を磨き 、扉にOPENと書かれたプレートをかける。
チリンチリンと鈴の音が響けば、お客が来た合図


『「いらっしゃいませ」』


さて、お仕事 始めますか

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