love and sin

□X 変化
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仕事から帰ってみると、最近不機嫌が続いていたエンヴィーが何故か笑顔で。


それだけでも驚いたのに、私の姿を見るなり、
「グルーム大丈夫?あの男に何もされなかったよね?」
って言いながら抱きついてくるから、もうよく分からない。



その様子を、ラストが呆れたような、微笑ましいような、そんな表情で見てきたから、絶対に彼女が何か吹き込んだんだと思う。





まぁ、その………、
抱きしめられたのは嫌じゃなかった。

だけど、エンヴィーの匂いに包み込まれたような気がして、妙に恥ずかしくて、…………。

多分、顔は真っ赤だと思う。




恥ずかしいから離れてほしい、と言うと、優しい笑顔をして離れてくれるものだから、思わずドキドキして、やっぱり離れてほしくないな、なんて思ってしまった。



急にご機嫌になったエンヴィーのことも分からないけれど、何で自分もこんなにドキドキしているのか分からない。




「エンヴィー、急にどうしたの?」

「ん〜、別にどうもしないけど、
グルームがあの男と一緒にいると思うと気が気じゃなくて。」



「心配してくれたの?ありがとう。」と言うと、すっごく嬉しそうに「どういたしまして。」って言う。




不機嫌なのが治ったのは嬉しいけれど、ここまで急に態度が変わると、もはや恐怖を通り越して、少し心配になる。
     
        







「あ、そういえば、今日あの男、全部話してくれたの。本当におもしろい程ペラペラと。だからもう処分してもいいよね?」


「じゃあ私が夜になったら行ってくるわ。」

「いや、僕が殺ってくるよ。
お礼しなくちゃいけないし♪」


いつものエンヴィーなら、わざわざ人がしてくれる仕事をしたいだなんて言わないのに、今日はとてつもなく黒い笑顔で、いかにも楽しみな様子でそう言った。
 
一体なんのお礼なの……?



ラストが事故死に見せかけるように、って強く言っていたけれど、その声がエンヴィーに届いていたかは定かでない。


結局気になったから、私も彼に着いていくことにした。







*****
      




エンヴィーにそこにいて、と言われた私は屋根の上から2人の様子を見ている。



エンヴィーが何か話したかと思うと、じわじわと相手の命を削るように攻撃をしていく。

いつもみたいに、ぐちゃぐちゃにしている訳ではないけれど、意識を落とさせず、だけど確実に致命傷を与えていく殺し方は、いつもよりえげつない。



それと途中、何故か「グルームはこのエンヴィーのもの」とかいう言葉が聞こえた気がする。



もしかしてグリードの強欲が移ったの……?

気分を害するのは分かっているから本人には絶対に言えないけれど。








本当にエンヴィー、
今日、何があった?
      
      
    

    
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