君の隣で(執筆中)
□君の隣で
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チャイムが鳴った
九瓏先生は名簿を片手にこちらに手を振りながら教室を後にする
いよいよ明日から冬休みだ
「おい、泉・・・お前成績は?」
「・・・・・・聞きたいんですか?」
「・・・ですよね〜」
泉が一番以外になったことはあるのだろうか・・・
アキラは自分の成績表を摘み上げ、カバンの中に押し込んだ
「じゃ、俺先に部室に・・・」
「アキラ、貴方まさか最後の掃除をサボるつもりじゃありませんよね?」
「・・・・・・あ」
そうだ、保健室の掃除があったのだ
静かにカバンを机に下ろし、冷たく刺さる泉の視線を見つめ返す
伸びた前髪から覗く涼しい眼光
スッと通った鼻筋
桜色の・・・唇
「何をしているんです?サッサと行きますよ」
泉が立ち上がり、目線がぶつかる
「・・・・・アキラ?」
「あ・・・あぁ、悪ぃ」
俺の心臓は平然を装って高鳴る
泉の顔を見る事が出来なくて、急いで廊下に向かった
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