2015年<リクエスト作品>

□乱反射
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俺の横に来て、立ったまま見下ろす泉
説教されると思い、わき目で泉を見た


「・・・・・・立ってください」

「・・・・・・え?今?」

「そうです。立ってください」


何だか都合が悪くて、俺は言いなりになり立ち上がった
するとスッと泉の手が上がり、俺の胸に当てられる
何をするのか分からない
ただ、触れ合ったそこに温かさを感じた時だった

泉が急にその腕に力を込め、俺を突き飛ばした
俺はバランスを崩し、後ろのベッドへと倒れて行く


「うわぁっ!!・・・って、なに!?」

「・・・・・・・・・」


転がった俺の脚の間に、泉が片膝を立てて割り込んで来る
もうベッドから立つことは出来ない


「危ねー・・・い、泉・・・?何だよ・・・」


この空気はなんなんだ?
見上げる泉の顔は笑っていない


「泉?」

「どうせ忘れられるくらいなら、忘れられないことでもしようかと思いまして・・・・・・」

「へ?何言ってんのか意味が・・・」

「分からなくても結構です」


そう言いながら泉は自分のネクタイをほどく
乱暴にそれを引き抜くと、俺の腕を頭上で一纏めにし、ネクタイで堅く結び始めた
俺が驚いてもがく頃には、ベッドへとくくりつけられてしまい、身動きが取れない


「泉・・・暴力は・・・」

「俺が手を上げるためにこうしてると思ってるんですか?」


俺の体に馬乗りになった泉の指先が胸の真ん中に宛がわれた
そのまま線を書くように、一直線に下になぞられる

胸から臍
ベルト・・・・・・

そして・・・・・・


「お、おい!泉っ!!」


俺は慌てた
コイツ何して・・・・・・


「大人しくしてたらいいですよ。俺が勝手にしますから」

「何言って・・・って、やめろ!俺は男だぞ!」

「知ってますよ、それくらい」


顔色一つ変えずに俺のものを握っている
そしてこんな状況なのに、俺のソコは泉の手に反応してきていた


「っ・・・くっ・・・・・・」

「気持ちいいですか?直に触って欲しいですか?」


同じクラスで、部活の仲間で・・・
そう思っていた奴に俺は今・・・・・・


泉が手袋を口にくわえると、脱いだ手袋を床に放り投げた

ベルトを外されボタンに手をかける
ズボンも下ろされ、羞恥心でいっぱいになった


「アキラにとって・・・俺はなんなんですかね」

「・・・さっきから意味が分からねぇよ。俺、お前に何かしたのか?」

「そうですね・・・一方的に俺がそう感じているだけなんですけどね」


回りくどい言い方に答えは見えない


こんなことならもっと勉強しとけば良かった








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