全力で遊べ!!
□11.問答無用
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「文次郎!!お前のせいで失格になっちまったじゃねーか!!」
「んだと!?留三郎、貴様の反応が遅れたからだろ!!」
「やるか!?」
「あぁ!?」
『お二人とも黙ってください。』
次の失格者の所に来たのだが…仲悪そうに喧嘩腰になっている人達がいた。
一人は見たことある隈先輩。
何してんの。
『ヒットしたならさっさと救護所に向かってください。仕事の邪魔になります』
普段なら怖がるような顔の部類の人達だが、今の私は最高に悪い。
次々と失格者が増えるのはいいんだけど、それぞれに癖があって、いちいちその人達に説明するのがしんどい。
因みに、この人達は五人目。
そろそろ終わらないかなって思っていると、誰かの叫び声が聞こえてきた。
「東雲避けろー!!」
次の瞬間、体にボールらしきものが当たって破裂した。
「あ…」
「ペイント弾…」
私の練っとりと体についたピンク色のペンキを見て、頭の中の何かが切れる音がした。
「お、おい…」
「大丈夫か…?」
『黙れ』
ドスの効いた声が響き渡った後、少女の形相にビクつく青年達。
『そこにいる馬鹿者ども、出てきてこちらで正座しろ』
ギロリと、弾が飛んできた方向を見ると隠れている人物達が素直に出てきた。
その仲に、いやーな知り合いがいた。
『笹山くん、これは?』
「サバゲ用のペイント弾」
『へー…笹山くんは風紀委員だったよね、だから敵側の先輩達に投げたんだと思うけど、私が居たのに無視して投げたんだね』
「避けろっていったじゃ『んなもん、投げる前に言え。言い分は聞かない。さっさと反省文を書いて提出しろ』
あーあ、ぶちギレた。
怒らないつもりだったのに。
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