ああ、天女様!
□1.天女が舞い降りたらしい
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結局、名前を聞かれて先輩に帰らされた。
うーん、粗品でも持っていくべきだったかな。
そう考えていると、くのたまの先輩から声を掛けられた。
「ねぇちょっと」
『はい』
「アンタ、天女に近づこうとしてるってほんと?」
いつになく先輩の美しい顔は歪んでいた。
まずいなー、叩かれるかなって考えていると先輩から思いもよらない言葉が掛けられた。
「天女をやっつける気でしょ!協力するわ!」
…先輩は、そこまで天女様を嫌ってるのか。
一体、天女様に何をされたのか。
まぁいい、先輩には悪いけど…そのとんでもない勘違いを利用させて貰うとしましょうか。
『でも、忍たまの上級生が邪魔をして近づけないんです』
「天女の部屋までの抜け道を教えるわ。私たちじゃ小さすぎて入れないのよ…殺しをまだ知らない下級生に行かせるわけにはいかないし」
なんと。
先輩達は抜け道を探してたのか。
確かに、くのたまの中でも一番小柄な私は先輩に取っても利用する価値ありってわけか。
『ありがとうございます』
「礼は、あの女の印でいいわ」
印って…先輩、それとんでもないことですけど。
天女様の首を取ったって、忍たまの上級生にバレたらなぶり殺しじゃすまないよねー。
今日の夜、天女様に会いに行こうか。
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