全力で遊べ!!

□9.恐怖襲来
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迷子になっていた次屋先輩を第2体育館に連れてきた私は、何故かお茶を出されて歓迎されていた。

あ、いや、金吾くんにいい笑顔でお茶を出されたからか…!

「久住さん、次屋先輩を連れてきてくれてありがとう!剣道部内をゆっくり見学していってよ!」
『あの、金吾くん…』

帰りたいのですが…と、言おうとしたが、雰囲気的に言えるわけもなく、見学をすることになった。

寮に戻って勉強しようと思っていたのに…!

「金吾〜準備できたよ」
「四郎兵衛、俺でも更衣室くらい一人で行けたぞ」
「あ、時友先輩!ありがとうございます!次屋先輩、方向音痴だと自覚してください」

竹刀を持った次屋先輩が現れた。
おお、様になっている。

「てか、いい加減に中等部の主将だと自覚してください!」
「してるって」

……………ん??
今なんと?

『主将?』
「あ、うん。俺、剣道部の主将」

嘘だろ!?
失礼だと思いますが、どう見てもチャラ男先輩ですよ!!

「お前、今失礼なことを考えただろ」
「これでも次屋先輩は強いんだよ」
「金吾、お前今これっつーただろ」

完璧に剣道部のペースだ…。
お茶を飲んだら帰ろう…って、思ったんだけど、もう一人の先輩がお饅頭を出してきた。

確か、時友先輩…だっけ。

「ゆっくりしていって欲しいんだな〜!…僕、中等部2年3組の時友 四郎兵衛って言うんだ〜」
『あ、はい…中等部1年3組の東雲 久住です』

時友先輩に捕まった。

ああ、見学決定…



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