全力で遊べ!!

□12.暴走的
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制服にピンクのペンキがベッタリと付いた私は、最高に不機嫌である。

『先輩達はこっちのことを考えてなすぎです。後処理はこちらの役目なのですよ?なのにところ構わずズケズケと。なお、お二人ともも反省文を提出してください』
「な…なんで俺たちま『いいから書け。貴方達が喧嘩した場所見てみろ。10分以内に書き終わらなければ、不戦勝で失格にします。中等部だからそんな権限は無いだろうとか思わない方がいいですよ。私、虫の居所が悪いんで』

ギロッと睨みを効かせると、先輩達が身震いした。
この制服、どれだけ高かったと思うんですか!!
実家で5歳の頃からこの学園に入るため…母に負担を掛けない様に、コツコツ実家の民宿をお手伝いしながら、お小遣いを貯めてやっと制服代まで貯めて買ったのに…!!

私の八年を返せ!!

『笹山くん。後、一分以内に書き終わらないと強制的に失格にしますので』
「お前にそんな権利ないだろ?」

鼻で笑ながらそう言われて、持っていた小型無線機を取り出した。

『あ、もしもし鉢屋先輩ですか?放送で風紀委員の顧問、斜堂先生と1年3組担任の土井先生をお呼びください。え?理由ですか?怖いもの知らずを醸し出してる、何処ぞのどアホに人を怒らせるとどうなるか、思い知らせるんです』

無線機の向こうから尾浜先輩が「東雲怖い…」って声がしてるが、無視です。
怖くないですよ。

限りなくぶちギレてるだけです。

『さて、そこに隠れている人達も出てきてください。』

そう言って出てきた人に全力でドリンクを投げつける。

「東雲!いきなり何をする!」
『待ってましたよ。七松先輩』

火に油を注ぐとは、この事を言うんですよ。





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