ああ、天女様!

□5.思考と行動
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鉢屋先輩と綾部くん…忍たま二人と、朝を迎えた私は、まだ生きている。

良かったー!寝てる間に暗殺されなかったよ!

でもですねー、問題がありました。

私、どこで着替えるべきかな?
この部屋に、屏風なんて洒落たものは一切置いていない。

それに、先程から綾部くんに抱き付かれていて身動きが取れないんだよねー。
まさか綾部くんがこれ程、寝相が悪いとは思わなかった。

つまり、目は覚めているのに…起きるに起きれない状況。

完全に熟睡している様なので、起こすのは気が引けるんですよねー。
んー…それに、どうやら鉢屋先輩が居ないみたいなんだよねー。

これは早速、勘違い仲間へ報告に向かったかな。
だがまぁ、そんなことはどうでもいい。

早く綾部くんを退かさないと、先程から綺麗な顔が間近にあるのでおちおち寛げもしません。

そう考えていると、重たかった綾部くんの腕が少しだけ軽くなった。

綾部くんはむくりと顔を上げて、私の顔を直視した後に目を擦った…うん、起きたみたいだね。

「……おやまぁ、おはよう」
『おはよー』

流石…綾部くんは慌てる様子もなく、私から腕を退けると後ろを向いて着替え始めた。

何も気にする事もなく、寝巻きを脱ぐと…おお、顔に似合わず後ろからでも分かる筋肉美…穴堀小僧なだけはある。

「ちょっと…見られると着替えにくい」
『すみませーん』

乙女かっ!

まぁ、私も気にする事もないですよねー。
今の綾部くんは天女様にメロメロ状態と一緒なので、私の着替えには興味ないでしょ。

着替え始めた瞬間、部屋の襖が開くと…そこには呆れた様な表情の不破先輩ならぬ、鉢屋先輩が立っていた。

「私がいない間に何をしているんだ…」

私と綾部くんが「着替えでーす」と答えると「少しは恥じらいを持て」と、溜め息をつかれた。
鉢屋先輩、幸せ逃げますよー。




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