全力で遊べ!!

□11.問答無用
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言い争っている二人に近づく。
今福くんと…えっと…誰だっけ?伝…伝…まぁいいや。

「なんで俺が失格なんだよ!」
「だ、だから、マナー違反なんだって」
『今福くん』
「!!東雲?な、なんで…」
『それは置いておき、彼の違反はなんですか』
「っ、俺は違反じゃ…!」
『黙って下さい。貴方の意見は受け付けません』
「っ…」

キッと睨むと、相手の子が黙りこむ。

『で、違反はなんですか?』
「…」
『…今福くん?』
「…え、あっごめ…え、えっと…「BB弾に当たったのにヒットと言わず、ゲームを継続した違反」…だよ」
『なるほど』

サバイバルゲームのマナーは簡単だった。
BB弾に当たるとヒット(降参)と言うこと。
ゲーム中はゴーグルを着想すること。
一般人への発砲は禁止。
後、銃にも規制があるみたい。

確かに、ヒットと言わなければ試合の実行は可能だ。

『証拠映像はありますか?』
「ああ、監視カメラがとらえてる」
『と、言うことですね…さて、まだ反論がありますか?あるのなら、こちらの紙に五十文字で説明してくださいね。こちらも忙しいのでこれで失礼いたします』

今福くんの手を引いてその場を退散する。

なぜああも自分は悪くないと言い張れるのか、それが疑問ですね。

「あ、あの、東雲っ…手…」

ぶつぶつ言いながら歩いていると、今福くんが慌てたように言った。

手?…あ。
慌てて繋いでいた手を離す。

『失礼しました…勢いとは言え、気軽に…』
「あ、いや、別に…」
『あ、それとですね』
「?」
『お疲れさまです』
「ッ…」

今福くんに労いの言葉をかけて、休憩所に戻ると鉢屋先輩からAエリアに向かうように言われ、尾浜先輩と行動する事になった。

「ちょ、睨まないでよ…」
『睨んでません。』

「…」
「…おーい、彦四郎?」
「…え、あっ!鉢屋先輩すみません!何でしょうか」
「んー…いや?なんでもない」

庄左ヱ門くんと、何故かニヤニヤする鉢屋先輩、顔が真っ赤な今福くんに見送られて出発した。

フル装備をしたうどん先輩は何気にワクワクしているみたい。



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