駄文

□信用と不安
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キッド「ここか、幻影の洞窟ってのは、ここにセルジュを治す薬があるんだ。こんなの俺の手にかかればちょちょいのちょいだぜ!待ってろよセルジュ!」

キッドは1人幻影の洞窟に来ていたセルジュが倒れた為に他の仲間にも連絡が取れず現在仲間としているのはレナとセルジュだけだったからだ。レナはセルジュの看病をしているため1人洞窟に来ることになった。

キッド「さてと…ななんだ!?」

キッドはびっくりしたいるはずのないレナとセルジュが洞窟に入るなり目の前に立っていたからだ。
キッド「ど、どうなってんだ?本物なのか?」

セルジュ「キッドお別れを言いに来たんだ。」

キッド「な、なにを言ってんだ!縁起でもねーこと言うんじゃねーよ!」

セルジュ「え…?何か勘違いしてない?キッドって僕のこと好きなんじゃなかったの?」

キッド「な!?いきなり何を言い出すんだ!そんなわけないに決まってるじゃねーか!」

セルジュ「そう…なら良かった。僕レナと付き合うことにしたんだ。」

レナ「ごめんなさい。キッドがセルジュに気があること知ってたのに私…だから謝りたくて…」

キッド「はん、そんなの俺に気にする必要ねーよ!付き合うなり結婚するなり好きにすれば良いだろ!」
セルジュ「キッドごめん…」

レナ「ごめんなさい…そしてありがとう。」

そう言うとセルジュとレナは手をつなぎ洞窟の奥へと去って行った。

キッド「……俺、何でもっと素直になれねーのかな…」

キッドは泣きそうになったのを我慢していた…途中からずっと涙を堪えていたのだ。

キッド「本物なのか偽者なのかわからねーし薬だけは持って帰らないと…あの二人が偽者であって欲しい自分がどこかにいるなんて…ひでぇ女だな俺は…」

キッドは奥まで薬を取りに行き無事洞窟を抜け宿屋にいるはずのセルジュとレナのもとへ戻って行った。
キッド「薬取って来たぜ!」
戻ってきたもののレナはどこかに出かけているのかいなかった。今はセルジュは眠っているようだ。
セルジュ「………」キッド「セルジュ…あれはやっぱり幻だったのか?それとも…」
セルジュ「ううん、キッド?」
セルジュは少し物音がしたのでゆっくり目が覚めたようだ。
キッド「あぁ今戻ってきた。」
セルジュ「僕の薬取って来てくれたんだ…ありがとう」
キッド「なぁセルジュ聞いてもいいか?」セルジュ「何?」キッド「その…レナとは…何もなかったんだよな?」
セルジュ「何もって何の事?」
キッド「いや、わからねーなら良いんだ。俺の勘違いだから」
セルジュ「…?」
扉を開ける音とともにレナが帰って来た。
レナ「あ、キッド薬取ってきてくれたのね!」
キッド「あ、あぁ…」
薬を取りに行った時のあの光景がキッドの頭の中をよぎった。
レナ「どうしたの?私の顔に何かついてるかな?」
キッド「いや、何でもねーよ。」
キッドはレナに悟られまいといつもの決めポーズでそっぽを向く
レナ「セルジュ私この薬煎じてくるからちょっと待っててね」
そう言うとレナは薬をキッドから受け取り部屋を出ていった。
セルジュ「ねぇ、キッドは僕のこともう少し信用して大丈夫だから。」
どうやらセルジュはキッドの気持ちを少し感じ取ったようだ。
キッド「そうだな…信用してるよ」

キッドは少し小声で最後にこう言った

キッド「セルジュありがとう」

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