白眼ノ里
□二人の遠い春
1ページ/6ページ
「うおおおおおおおお!!久しぶりの木の葉だってばよ!!」
「とうとうここまで来たのぉ」
ナルトと自来也は今木の葉の門の前にいる。2年ぶりの木の葉だ。
「おっと、喜んでる場合じゃねぇ!エロ仙人!!俺ってばすぐに行かなきゃいけないところがあるってばよ!」
「…まあ、久しぶりの木の葉だし羽を休めればいい」
「さんきゅーだってばよ!」
礼をいい、全速力で駆けていくナルト。
(アイツに会いに行くのか…)
ナルトを目で追いながら、自来也は微かに微笑んだ。
アイツというのは木の葉の忍真衣のことである。
真衣はナルトと同期で優秀な忍だ。自来也の情報では上忍になったと聞いている。
ーーーそしてナルトの恋人でもある。
2年前、ナルトはサスケを連れ戻すため強くなると宣言し、修行のため木の葉を離れることを決めた。
里のみんなは真衣を心配したが、当の本人は涙ひとつ流さずナルトを見送ったのだ。
「真衣〜早く会いたいってばよ〜」
そしてナルトは真衣の家の前までたどり着いた。
「真衣〜!!俺だってばよ〜!!」
ドアをドンドン叩くナルト。
『ったくうるさいわね……誰!?』
ナルトが叩く音に反応して、中から声がして勢いよくドアを開けられた。
「誰!?朝っぱらからうるさい!!」
「お、俺だってばよ……真衣……」
「そ、その声………………まさかナルト…?」
「お、おっす…」
「ナルト〜!!!!!!」
勢いよく開けられたドアに挟まれて潰されたナルトを見つけ、真衣は歓喜に抱きついて行った。