迷いの森

□※作成中※
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((あ…やば))


ふと、気付く。

感覚のない手を不思議に思いながら、少しだけ上げ、開く。

顔を向け、視線を向ける。


((焦点合ってねー…))


見えてはいるが、見ていない。

一つ、何かがズレている。

正常に、戻せない。



辺りをゆっくり見回すと、見覚えのある場所だと気付く。

だが、疑問がいくつか…。


いつから此処にいた?

何故此処にいる?

此処で、たった先刻まで、何を見ていた?



((酒飲んだ覚えは…ねーな))


声を出そうと口を開け、顔の筋肉が強張っている事に気付く。

ため息一つ。

暖かくなったから白い吐息は見えないけれど、見える時期であればそこにあるだろう場所を見つめる。


見つめてはいるけど、見ていない。



『あ゛ー…

これはやべーなー』


やっとの思いで出した声は、予想通り掠れていて。

あんま心配かけたくないんだけどな…と、声を出さず口の動きだけで語る。







ササッ。

印を組んで、約束を実行する。



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