暗部〜main〜
□現在〜潜入〜
1ページ/8ページ
「あら、アヤト君!おはよう!今日は早いのね〜」
任務に向かおうと街を歩いていると、お好み焼き屋のおばさんに声をかけられた。
「朝は苦手なんで勘弁してほしいんですけどね」
アヤトは苦笑いしながら答えた。
最近は夜の任務が多かったため、朝は辛い。
欠伸をしながら歩いていると、すれ違う度に声をかけられる。
小さな街だと、誰もがすぐに顔なじみになる。
その暖かさを感じながら、任務に向かった。
すでにアヤトがこの里の警護についてから、半年が経っていた。
「あ、任務の前にコウイチさんとこ寄るんだっけ」
アヤトは移動している途中で思い出した。
(今日は警備と結界の掛け持ちだったよなー)
アヤトはため息をつきながら影分身を一体作った。
門の警備の時間帯と結界の担当が被った時は影分身を一体作り、影分身が門の警備を、アヤト自身は結界を担当することになっていた。
人手が足りないため、仕方がないことだった。
影分身が門の警備に向かった。
それを見送りアヤトはコウイチの家へと歩き出した。