暗部〜main〜
□現在〜実行〜
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当初は、不忍の里の位置情報を撹乱し、里を見つけさせない計画を考えていた。
しかし思ったよりも時間的猶予がないことが分かり、計画を変更せざるを得なくなった。
今から里の位置情報を怪しまれずに撹乱することは不可能。
したがって、タカヒロとナオキの情報通りに本物の不忍の里へ向かい、到着する直前に二人に幻術をかけ、不忍の里を発見させない、という計画に変更した。
タカヒロとナオキだけに幻術をかけても一時しのぎにしかならない可能性もある。
そのため、不忍の里周辺に感知式の幻術トラップを仕掛け、何者かが里周辺に足を踏み入れた場合は、里の存在を隠す幻術をかける必要もある。
(これで上手くいってくれよ‥)
泡沫の動きが迅速だ。
そのために時間的猶予がなくなり、強引な手を使うことが増えていた。
強引な手を使うといことは、それだけボロが出る可能性も高まる。
したがってこの計画はアヤトにとっても賭けであった。
「はぁ‥」
アヤトはベッドに横になりため息を吐いた。
不安を拭えずにいた。
が、すぐに時間は過ぎ、計画実行の日が来た。