短編

□サクラ咲ケ
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『ひーまーひまひまひまひまひまひま!!』


まだ少し寒さの残る春休み。
いつものように幼なじみの空良がすぐ隣りの家から窓をまたいで俺の部屋に入ってくる。

「さむっ!せっかくチビ達がいなくて静かにゆっくりしてたのに…」

『私は今静かにゆっくりしたい気分じゃないの!ひま!構って!!』


ぷくーっと膨れ顔を向けられてちょっと可愛いとか思う。

付き合いたいけど、「幼なじみ」の今の関係が壊れるのがこわいし、そもそもコクる気なんてない。

視線を中断していたゲームに戻して、プレイを続行する。

積極的な空良に対する照れ隠し。


『むー…』


ギシッていう音がしたから、ベッドに座りでもしたんだろうな。

ゲームには集中できてない。




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