短編

□やっと君の隣を
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「…なぁ、好きだ、」


言っちまった。


『…へ?』


ぽかんとした顔を見せて、だんだんと赤みを帯びていく。


『//ば、馬鹿じゃないの?振られた私がそんなに惨め?』


冗談だと思われて相手にされねえ。

踵を返して離れていく空良を追いかけようとしたけど、追いかけたところで言葉にすることもなくて俺の右手は空気を掴んだだけだった。





なんであのタイミングで言っちまったのかなぁ…


空良に伝えたいことを伝えおわった俺はエネルギーを使い果たしたような気がして、補給のために一楽のラーメンを食べに来た。


いつもは食べると元気になるラーメンも、今は何でか箸が進まなかった。


「おいナルト!いい加減食わねえと麺が伸びちまうだろーが!」


手打のおっちゃんのそんな声も上の空だった。







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