短編

□温もり
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『綱吉っ…』


左手には赤く染まった婚約指輪。ボンゴレボスの証であるボンゴレ大空のリング。


「生き、ろ…」



私の考えていることがすぐにわかった綱吉に、死ぬことを止められた。


貴方のいない世で私はどう生きればいいの?


これで最後だと綱吉の胸に顔を埋めると、抱きしめてくれた。



「泣くなよ、…」


『っ泣いてない…』





「…ご、めん、愛してる…」





顔をあげると、息を引き取った綱吉。


後を追おうとしたけれど、綱吉のさっきの言葉が邪魔をした。




『だったらこんなことで死ぬなっ馬鹿…っ』



くちづけは冷たかった。








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