自転車BOOK
□東堂の願望
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学校も終わると生徒は自由な時間を得られる。
部屋でゆっくりするものもいるだろう。
普段の高校1年生、2年生の人は部活動に行っているのかもしれない。
だが、3年生はそんなこともいってらない時期に今おちいっている。
「めんどくせぇ…」
そんなことを言いながらカリカリと音をたてて勉強をしている男―――荒北靖友。
だってこうでも口にだして言わないと、はかどるものもはかどらないからね。
とか、そんなことを考えてる俺もバカか。
そう思った荒北はふう、とため息をついた。
そのため息が荒北の部屋の空気を充満させる。
すると、
コンコンコン。
あ?誰だヨ。
まっためんどくせぇなぁ、と思いつつドアを自ら開けにいく。
ドアを開けると、普段荒北の部屋をノックしないような人物がたっており、荒北は驚きを隠せなかった。