小説部屋─如月─

□ペアルック
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ペアルック





いつもガンちゃんといることが多くて、何かと一緒に買い物に出かけたりするのだけど、学校の友達に言わせれば、それがすごく意外みたい。

だってガンちゃんってメガパー面倒くさがりでしょ。それなのに、私といる時は出掛けるのか?って。

私がいても出掛けようというと面倒くさそうな顔をしてみてくるんだけど、渋々ついてきてくれるのよね。

そう言えば、もう随分立つのだけど、ガンちゃんが、いつもつけてるネックレスが気になって、聞いてみたの。どうしたのかって。

そうしたらガンちゃん笑って言うのよ。部品の一部をプレスして自分で作ったって。

まぁ、ガンちゃん手先が器用だし、何をやらせても出来るけど(面倒くさがらなければ)まさか手作りするなんて思ってなかったから、マジマジと見つめてしまったのよね。

そしたらガンちゃん、今、思いついたかのように笑って言うのよ。

「アイちゃんにも同じの作ってあげるよ。虫よけにもなるしさ」

って。もう、ガンちゃんったら。自分の事を棚に上げて。

私がいつもやきもきしてるのなんて全然気付いてないんだから。

ううん。気付いていて気付かないフリをしてるのかも。そう言うとこはちょっと意地悪なのよね。

それから、ガンちゃんの手作りネックレスをずっとつけているの。ガンちゃんもコレをつけているのを見ると、嬉しいそうに目を細めるのよね。

それに、私だってガンちゃんの手作りをもらえるなんて、すっごく嬉しかったし。

この世に1つしかない大切な宝物。

それを好きな人と共有できるなんてメガパー嬉しい。
これから、どんな時もどんなに時間がたっても、なくしたりなんかしないんだから。

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