小説部屋─如月─

□君の為
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もしもアイちゃんを守れなかったら、俺の中の全ては崩れ去ってしまうだろう。

アイちゃんは、「ガンちゃんはそんな簡単に潰れる人じゃない」って言ってくれるけど、たった一つの事柄で、簡単に壊れてしまう事もあるんだ。

何よりも大切な人を失った時とかね。

何も見えず、何も聞こえず、世界は色を失うだろう。

きっと、君のいた影ばかりを追いかけて、思い出に浸って、全てを拒絶する。

俺にとって君は俺の全てなんだ。
君はこんな俺の想いなんて知らないだろうけど、これから先も知らなくてもいいと思うけど、これが、俺の本心。

知ってしまえば君はきっと嘆くだろうから、これは俺の心の中に閉まっておくよ。

本当は、世界なんて、ドロンボーなんてどうでもいい。

君のいる世界なら。

ドロンボーからこの世界を守るのは正義の為でもなく、君がそれを望むからと知ったら、どう思うだろう。

でも、真実、俺が何時でも戦うのは、君の為。

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