Recreation 2


□海
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今日は前から紫蓮が海に行きたいと言っていたので、紫蓮を連れて海までやってきた。


少し離れた場所から波打ち際ではしゃぐ紫蓮を見ていた。

『冷たいねー。わぁ、濡れちゃう』

きゃっきゃ子供の様に喜んでいる。

『まだ涼しいからな。』

俺も紫蓮に近づく。

『今日はありがとね、クリス』

『なんだ?改まって。』

『疲れてクタクタなのに。ワガママ言ってさ。』

『なぁに、紫蓮が喜んでくれるなら、俺はなんともないさ。』

波打ち際で二人して裸足になり、手を繋いで歩く。

なんとも言えない気持ちが込み上げる。

こんな幸せがいつまで続くのか。

果たして、紫蓮を守っていけるのか。

そんな事を考えていたら、紫蓮が俺の両手を握り、上目使いで見てきた。


『クリス、いつもありがとね。守ってくれて。わたし、めっちゃ幸せだよ。』

『紫蓮……俺こそ、いつもありがとな。支えてくれて。』

『当たり前じゃん。旦那だし。』

紫蓮がスラッと言うから俺は恥ずかしくて目をそらす。

『クリス照れてるー!えいっ』

紫蓮はパシャパシャと俺に水をかけてくる

『こらっ。』

『あはははっ。クリス、可愛い』

『ばか』

『クリス、また来ようね!』

『あぁ、必ず。』






たまにはこんな休日も良いな。
紫蓮と二人だけの海。
子供の様にはしゃぐ俺たち。

ありがとう。紫蓮。

またいつか、二人で来ような。

些細な思い出さえ、俺を強くする力になる。




海。えんど。
『クリス、びしょ濡れー』
『紫蓮がびしょ濡れにしたんだろ』
『濡れたクリスもセクシー』
『いや、ただの濡れたおっさんだ』

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