Recreation 3
□秋
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わたしはクリスと缶のお酒を開けながら
借りてきたDVDを見ていた。
『クリス〜。クリスの秋は?』
『ん?秋?』
『食欲の秋とか読書の秋とか趣味の秋とかあるじゃん。』
クリスはしばらく考えた後、フフッと笑う。
『秋かぁ。。俺は季節なんてあまり考えずに生きてきたからな。紫蓮は?』
わたしは隣に座るクリスの肩に頭を乗せ
『酒と、タバコと食欲の秋。あとクリスの秋〜〜…ごめん…酔ったかも……。』
と、わたしは顔を赤らめ呟く。
するとクリスはわたしからお酒を取り上げる。
『飲み過ぎ。タバコも。もう3箱目だぞ?』
酔ったわたしはクリスに支えられる。
わたしはタバコを咥え火を点ける。
『だって…タバコ、キリないもん。クリスだって……。灰皿、満杯じゃん。』
わたしはクリスに取り上げられた缶を取り返し、また口に運ぶ。
左手にはタバコを挟み、気分は良い。
『俺は紫蓮が居るだけで、充分に秋は楽しめるぞ。』
『へー。クリス、酔った?』
『酔ってないさ。俺は紫蓮と出逢う前は飲んだ暮れだったしな。』
『それ、自慢じゃないよ。クリス、明日、ドライブしたい。出掛けようよ。秋だし。』
『ま、四季折々の思い出を紫蓮と作りたいからな。』
クリスはわたしにキスをし、酔ったわたしをベッドに寝かせた。