Recreation 3


□上手く言えなくて
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わたしはバイトが終わったあと、まだ店に残っていた。

『バイト後の一服は最高だなぁ』

なんて思いながら店先の灰皿でタバコを吹かす。
すると、これから出勤の店長がタバコを咥えながらやってきた。

『おはよう、紫蓮。』

『あ、おはよう。』

わたしと同い年の店長はわたしと仲が良い。

『疲れた?』

『ううん。だいぶ慣れたよ。てか、今日忙しかったー。』

『日曜だしな。』

わたしと店長は何気ない会話で盛り上がる。
そして、再び店長と店に戻る。
後ろの事務所で色々と話をし、わたしが帰るよと言うと

『紫蓮、タバコ吸い行くぞ〜〜』

と誘われ、わたしは帰る支度をし、店を出た。2人でタバコを吸い笑う。

ふと、駐車場に目をやると、見慣れた車があり、中にはクリスがじっとわたしを見ていた。

わたしはただならぬ気配を察して、店長に挨拶をし、クリスの車に近く。

『紫蓮、ずいぶんと遅かったな。』

『ゴメンね、店長の話に捕まってさ。』

『ふーん。』

クリスは車で送ってくれたけど、部屋に着くまで終始無言だった。

変なクリス。

部屋に着くなりクリスはわたしを壁に抑えつけて来る。

『ちょ…痛いっ!』

『…』

クリスは無言のままわたしを睨む。
今まで見た事の無い冷たい目。

『クリス、なんか怖いよ。離して。』

わたしは壁とクリスの隙間でもがくけど
クリスはより力を強める。

『離さねぇよ。』

『急に何?!痛いしっ。』
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