Recreation 3


□敵わない。
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夜、わたしは疲れた身体をベッドに預けた。

すると、
クリスがベッドに腰掛けた。

『おっさん』

『紫蓮、疲れた顔して、大丈夫か?』

わたしは疲れてるとは言わず、笑ってみせる。
だけどクリスにはわかったらしい。

『紫蓮、無理してるだろ?早く寝なさい』

クリスはわたしを見て
にっこりと顔を緩ませる。
優しく温かい笑顔。

クリスはわたしの横に寝転んだ。

『相変わらず、可愛いやつ。』

『あ、ありがと。てかニヤニヤすんなよっ』

『なんでだ?俺、悪いことしてないけど。。ニヤニヤとか仕方ないさ。』

『そんなんじゃない。』

クリスはわたしを見つめ、ほほ笑むと頭を撫でる。
すると、わたしはクリスにギュッと抱き寄せられた。

『ちょ、まってよ、おっさん。』

『俺は待たないさ。紫蓮、無理して体壊したら許さない。』

『死なないから大丈夫だって。』


わたしたちは目が合って思わず同時に笑う。


きっとわたしはクリスに沢山救われてる。
クリスの笑顔にはきっと敵わない。

わたしの全部を笑顔だけで癒してしまう。


『ばか。ばか。クリス』

『紫蓮、ばかは酷いぞ。俺は紫蓮の事をいつも気にかけてるんだ。』

知ってるよ。わかってるよ。クリス。


どんな手を使っても、クリスの笑顔には敵わない。

わたしを支え続けてくれるその笑顔に。




敵わない。えんど

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